ジュエリーマナーの時間です!
今月は8月の誕生石、ペリドットのお話です。
ペリドットは、意外と馴染みの少ない宝石ではないでしょうか?
8月生まれでがっかり…と思っている人もいるのでは?
しかし、それは大きな間違いです。
ペリドットは、とても素敵な宝石なんですよ!
美しい黄緑色が特徴的なペリドットは、
7月から8月になって、真っ赤な太陽がこの色に変化することから、
8月の誕生石に選ばれたといわれています。
和名の橄攬(カンラン)石、鉱物名の「オリビン(Olivine)」は、
いずれも、その色がオリーブ(橄攬)に似ているために名付けられました。
宝石名であるペリドットは、アラビア語で宝石を意味する「Faridat」を語源とした古フランス語からきています。
ペリドットは19世紀になるまで、様々な名称で呼ばれていました。
色や国によっても名称が異なったため、混乱を招きやすいころから、各国共通で「ペリドット」と呼称する国際協定ができたようです。
そのためか、発見から4500年という長い歴史を持つにもかかわらず、ペリドットの人気は決して高いものではありません。
ペリドットのモース硬度は6.5とやや低め、
また、強い衝撃を与えると割れる可能性があり、酸等の薬品にも弱いため、
大切に取り扱わなければならない宝石です。
比較的安価なジュエリーに使用され、気軽な宝石と思われがちなペリドットですが、
産出量は意外に少ない貴重な宝石です。
近年になって、世界各国で新しい産地が発見され供給量が増えましたが、
全てを合わせても年間の供給量は100万カラットには達しないと推定されます。
これは、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドと比較して遥かに少なく、
ルビーとほぼ同等の水準です。