ダイヤモンドの選び方💎その6

投稿者: | 2023年5月13日

ダイヤモンドの4C

実際には、ダイヤモンドを選ぶ基準として、通常どこでも「4C」が紹介されています。

ダイヤモンドを選ぶときに、「4C」を気にする方は多いのではないでしょうか。

「4C」については、皆さんは良くご存知のことと思いますので、詳しい説明は省略しますが、

「審美眼」との関連について考えてみたいと思います。

 

カラット

 

「審美眼」の中の「サイズ」に関連します。

ただし、カラットは大きさではなく、重さを表していることを忘れてはなりません。

例えば、1ctと0.98ctのラウンドブリリアントカットのダイヤモンドでは、直径が約6.51mmと6.47mmになります。

その差は、約30ミクロン。

つまり、見た目にはほとんど変わらないということです。

「サイズ」では、カラットの数値ではなく、見た目の大きさで判定します。

 

クラリティー

 

ダイヤモンドの透明度を表すグレードとして、11段階に細かく区分されていますが、Iクラス以外は、10倍の拡大下で判定されます。

つまり、肉眼で見ても分からない領域での分類なのです。

「審美眼」というからには、眼で見て分からなければ意味がありません。

クラリティーと「審美眼」はあまり関係がないといえます。

ただし、「美しさ」を損なうインクルージョンや耐久性に影響の及ぼすキズは、「欠点」になります。

 

カラー

 

無色から黄色味を帯びるにつれて、細かく23段階に分類されています。

厳密な光源条件の下で、規定のグレーダーにダイヤモンドを載せ、

フェイスダウン(ダイヤモンドの後ろ側)から見てグレードを決定します。

同条件下でも、フェイスアップ(ダイヤモンドの上側)から見るとダイヤモンドの輝きに邪魔されて、プロでも分からないのです。

こうなると、「審美眼」との関係は薄そうに感じられますが…

もちろん、「色の濃淡」に関係しています。

 

カット

 

原石の美しさを引き出すのは人間の研磨技術でしたので、カットは「審美眼」の中では、「美しさ」に関連します。

しかし、日本では、数年前にカットの基準が変わりました。

これまでは、ダイヤモンドを透過する光の反射角等を計算して、

最も輝く理想的なプロポーション(アイデアルプロポーション)を基準にグレードを決定していましたが、アメリカの基準に合わせることになったのです。

 

 

 

アメリカの基準というのは、GIAが長年に渡って収集したダイヤモンドの輝きに関するデータ解析から定められたもので、

詳細な内容については公開されていません。

このようにカットグレードが、時代によって、国によって、変化するということが、

「美しさ」が絶対的なものではないということを良く表していると思います。

 

 

ここまでの話をまとめますと、ダイヤモンドの「審美眼」=「4C」ではないことが分かります。

では、「4C」にはどんな意味があるのかというと、「4C」はいずれもダイヤモンド希少性を表しているのです。

 

目方のあるダイヤモンドを手に入れるためには、大きな原石が必要です。

ダイヤモンドの原石は、大きくなればなるほど出現率が低くなります。

自然が作り出すダイヤモンドには、必ずその生成および成長過程で不純物が内包されます。

その結果、色が付いたり、内包物が観察されるようになります。

 

不純物が含まれない環境というのは、大変希少になります。

理想的なプロポーションにダイヤモンドをカットしようとすると、完全な形の結晶が必要になります。

完全な形の結晶は希少性が高くなります。つまり、「4C」は「希少性」を表す指標なのです。

 

 

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