今回は、価値のあるダイヤモンドの見分け方・選び方をご紹介したいと思います。
ダイヤモンドに限らず、宝石の価値というものは、一般に非常に分かりにくいものです。
その原因としては、まず第1に、自然が創る宝石は、1つとして同じものが存在しないということが挙げられます。
古くから、宝石としての価値を支えてきたのは、「美しさ」「耐久性」「希少性」でした。
しかし、1つ1つが異なる宝石では、同じダイヤモンドであっても、本質的な価値が全く異なる場合があるからです。
第2は、宝石の価値は、実質的で即確認できるようなものではないということです。
食事であれば、その価値は食べた後で明確に判断できます。
使用目的がはっきりした電化製品では、使用後にその価値が判断できます。
宝石の価値は、絵画や美術品に似ていて、実質的に判定しにくいものと言えます。
そして、第3に、「価値」すなわち「価格」と考えられがちですが、実際には両者は異なります。
従って、両者を混同すると、ますます宝石の価値が分かりにくくなってきます。
まず、はじめに、「価値」と「価格」の違いについて、解説しますね。
ダイヤモンドの価値
ダイヤモンドの価値は、すなわち「素材価値」と言い換えることができます。
「素材価値」は、その品質レベルにおける、「出現率」と「需要」で決まります。
また、ダイヤモンドはただ所有しているだけでは価値を生みません。
ジュエリーとして、身につけて楽しんでこそ、その価値が生かされます。
例えば、50万円のダイヤモンドを年間50回使用したとすると、1回当たり、1万円です。
それも、品質が確かなものであれば、確実に次の世代に受け継がれていきます。
これが、「使用価値」です。
ダイヤモンドの価値を考えるときには、「素材価値」だけでなく、この「使用価値」も加味しなければなりません。
ダイヤモンドには資産性がないと思っている方が多いと思いますが、それは誤りです。
ただ、ダイヤモンドの資産性とは、購入後すぐに同じような金額で売却することができるということではなく、
「長期的に十分使って楽しんで、そして価値が残っている」ということなのです。
ダイヤモンドの価格
ダイヤモンドの価格は、売り手側が決定するものです。
プロは、経験的に同程度のものを基準に価格を決めています。
ダイヤモンドでは、「4C」を基準に価格が決定されていることが多いようです。
価値に見合った価格を提案しているお店は多くの方に支持されています。
このように「価格」はプロが決めることですが、「価値」が分かればその適正が判断できます。
まずは、ダイヤモンドの価値を判断できるようになりましょう。