ジュエリーマナーの時間です!
今月は12月の誕生石は、トルコ石・ラピスラズリそしてタンザナイトのお話です。
12月はパーティーシーズンであると同時に、
冬休みやお正月休みと、長期休暇のとれる、バカンスのシーズンでもあります。
旅行の計画をされている方も多いのではないでしょうか?
旅のお供に、私が是非お勧めしたいのが、今月の誕生石「トルコ石」です。
美しい空色が魅力的なトルコ石は、旅情気分を高めるのにぴったりの宝石ですね。
そんなトルコ石のメッセージは、「旅の守護」。
トルコ石は大変歴史が古く、メソポタミアでは、紀元前約5000年のトルコ石も発見されているとか。
長い歴史の中でトルコ石は、旅の守護石として、大切にされてきました。
というのもトルコ石は、持ち主に異変を知らせ、
時には、自分が身代りになって持ち主を危険から救うと信じられてきたからです。
事故にあったのに、自分は無傷で、持っていたトルコ石が割れていた。
というような逸話は、実に沢山残されています。
トルコ石は、微晶質と呼ばれる多孔質の宝石です。
簡単にいうと、小さなトルコ石の結晶が集まって、1つの宝石を形成しているのです。
顕微鏡でトルコ石の表面を観察すると、微小な粒が集合してできていることが分かります。
そんな構造をしているトルコ石なので、宝石の中に小さな隙間が多く、
外部からの影響を受けやすいという性質があります。
実際に、トルコ石の表面に水を一滴たらすと、あっというまに宝石の中に染み込んでいってしまいます。
そのため、トルコ石は、熱や汗などで変質・変色してしまうことがあるのです。
現代では、こういったトルコ石の変質を防ぐために、
あらかじめ樹脂等を含浸させ、隙間を埋めておくことが一般に行われています。
しかし、古代では、もちろんそんな知恵はなかったでしょうから、
おそらく、ちょっとした自分や外気の変化で、トルコ石に異変が見られたのではないでしょうか。
何が起こるか分からない知らない土地に旅する時、
トルコ石は、異変をいち早く知らせてくれる宝石だったのでしょうね。
皆さんも是非、旅のお供にトルコ石をお持ちください。
貴方の安全をトルコ石が守ってくれることと思います。
ただし、水分に弱いトルコ石のこと。
船での旅行の場合だけは、海難防止の守護石「アクアマリン」に取り換えてくださいね。