12月の誕生石のお話✨その2

投稿者: | 2022年12月12日

ジュエリーマナーの時間です!

今月は12月の誕生石は、トルコ石・ラピスラズリそしてタンザナイトのお話です。

 

先週は、12月の誕生石のニューフェイスを紹介しましたが、

今回はもともとの創設メンバーについて、紹介したいと思います!

 

「トルコ石」と「ラピスラズリ」は、鉱物的には全く別の種類になりますが、

共通点があります。

それは美しい青色の原因が、石の中に含まれる銅(Cu)成分であること。です。

 

 

同じく銅によって青色を呈する宝石としては、

パライバトルマリンがあります。

あの鮮やかな青色。魅力的ですよね。

パライバトルマリンも20世紀になってから発見された新しい宝石。

 

古代には、美しい青色を示す宝石の代表は、トルコ石とラピスラズリだったのです。

しかも、パライバトルマリンは、銅を微量成分としてしか含有していないのに対して、

トルコ石とラピスラズリでは、主成分に銅が含まれています。

 

これはどういうことかと言いますと、

ラピスラズリを細かく砕くと、美しい青色の粉末になるということです。

これは古代、美しい青色の絵具「ウルトラマリン」の原料でした。

 

長い歴史の中で、宝石は装飾品としてだけではなく、

医薬品として、時には絵具としても活用されていたのです。

 

現在では、この「ウルトラマリン」の絵具も合成されるようになりましたが、

昔は相当高価なものだったようですね。

何といっても、本物の宝石を磨り潰して作るわけですから。

 

「ウルトラマリン」とは、「海を越える」という意味だそうです。

ヨーロッパから見ると、当時はアフガニスタンで産出されたラピスラズリが、

海を越えて運ばれてきたことから、このように呼ばれたそうです。

当然画家にとっては、めったに使用することのできない貴重な絵具。

宗教的な壁画(マリア様の衣装)をはじめ、絵画の重要な部分にのみ使われていたようです。

 

フェルメールの「青いターバンの少女」に使用されているのも、このウルトラマリン。

何年経っても褪せない美しい青色ですよね。

ちなみにこの作品「真珠の耳飾りの女」というタイトルで、映画にもなりました。

モデルになった少女は、フェルメールに絵具の準備係を任命されて、

絵具の作り方を教えてもらいますが、青色の絵具だけは触らせてもらえなかった。

というシーンがありました。

 

 

名画の中にも、宝石がいる。

それも、今月の誕生石。

素敵ですね✨

 

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